お空に行ったきみのはなし㉙

お空に行ったきみのはなし㉙


※不妊治療、死産についての表現があります。苦手な方は閲覧をお控えください。

また、かばのきは医療従事者ではありません。あくまで私の経験談ですので、医療行為や症状については専門家にお尋ねください。


最初から読む↓

お空に行ったきみのはなし①

前回のお話はこちらから↓

お空に行ったきみのはなし㉘


 

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答えを出せない日々

不妊治療を再開するのかしないのか。

薄情と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、この問題は悲しみながらもずっと頭の隅にありました。

 

この頃、こつぶはお人形やぬいぐるみをタオルでおくるみのように包んでよく抱っこしていました。
その姿を見る度に、きょうだいという存在に憧れました

反面、しょうもない事でこつぶを叱りつけたりイライラしてしまった時に
「私にはそもそも育児が向いていないんじゃないか。だからこんな結果になったんじゃないか」
と自分を責めました。

このままでいい、欲しい、このままでいい、欲しい。

毎日毎日考えは自分の中で変わり続け、この問題について夫婦間でもお互いに避けていたと思います。

行政からの手紙

行政から届いた手紙には表面が漫画に描いたような文言が、裏面には「流産・死産された方へ」と題した市の相談窓口等のお知らせが記載されていました。

この手紙を開いた時、目に飛び込んできた文言を前に情けない声が口から出たのを覚えています。
その日一日、何も手につかなくなったのを覚えています。

 

随分と時間が経ってから役所に行く機会があり、その際に「一つの意見として聞いてほしい」とこの手紙のことについてお話をさせて頂きました。

流産・死産した人の元へあの手紙が届き、開けた時の衝撃を考えてみてほしい。
死産届を出しているのだからそちらで妊娠継続の可否は把握出来るのではないか。
用紙を分けて作成し送付して頂いた方が、心情的に大きな差がある。

この意見がどこまで伝わってくれたかは分かりません。
でも、どうか同じ衝撃を受ける方が今後いなくなりますようにと願っています。

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